―Give me the reason,please...
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土曜日、あなたと出会った場所へ行ってきたよ
少しずつ、色んなことが変わっていた
当然だよね。分かっているのにちょっと哀しい
そこにもう、いないのに、何だか緊張した
何となく帽子を深くかぶったりして挙動不審だったかもしれない
その後、色々な所を通りがかったよ
いつも帰る間際、ちょっとだけ立ち話をしていた柱の前
バイバイを言って、あなたが改札へ向かう階段の入り口
片手を小さく振って、『またね、気をつけて帰るんだよ』って諭すようにいつも言われた
『無理をしちゃだめだよ』『また連絡ちゃんとしてね』っていつもいつも諭すように言われた
小さな、きれいな声で。
『ゆっくり休むんだよ』って。こちらが『気をつけてね』って言うより、いつもいつも先に言われちゃっていた
その時、確かめるように私の腕に触れる手
その手が離れて、すたすたとあなたは去っていく
一緒によく食事をしたお店は、入ることができなかった
一人では、行きたくなかったから
思い出がどんどん遠くなって、色々なことをどんどん忘れて、なのに
細かいことだけが色鮮やかになっていく
どうしてだろう?
考えてみれば、私、あなたのこと、殆ど何もしらない
例えば「〇〇氏の略歴」なんてものに載せるようなことも
例えば何色が好きなのか、とか、何が大好物なのか、とか
何かあなたにあげたくても、何も思いつかないくらい趣味嗜好が分からない
今思えば、
ただただ、ただただ、あなたが好きで
好き、と思える自分に驚いて、嬉しくて
でも怖くて、壊れてしまうのが怖くて、失いたくなくて、
それだけだったのかもしれない
それでも、ただ、つながっていることだけを信じている
ただ、それだけにすがっている
きっと、形は変わっていき、少しずつ失っていっているものがあるけれど、
それでも、色々な形で、つながっていると信じている
もう二度と、一緒にあの店に入ることがなくても
もう二度と、あの柱の前で話をすることがなくても
もう二度と、あなたの手が私の腕に触れることがなくても
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